リースバックの仲介とは?直接買取との違いやメリット・デメリットも解説します

2025年6月20日

リースバックの方法には「仲介」と「直接買取」がある

リースバックとは、業者に自宅を売却して現金を得ながら、賃貸契約を結ぶことで自宅に住み続けることができる仕組みです。

このリースバックには「仲介」と「直接買取」の2つの方法があることをご存知でしょうか。

仲介型リースバックは、不動産会社を通じてリースバック業者と契約する方法です。不動産会社に相談しながら、最終的にどの業者と契約をするのかを決めることになります。

一方、直接買取型は、リースバック業者に直接物件を買い取ってもらい、賃貸契約を結ぶ方法です。物件の査定から売買契約、最終的な賃貸契約に至るまで、一貫してひとつの業者と取引をします。

仲介型・直接買取型それぞれにメリットやデメリットがありますので、詳しく見ていきましょう。

それぞれの売却方法と仕組みをわかりやすく解説

仲介型のリースバックでは、不動産会社が仲立ちして、家の買主となるリースバック業者を探すところから始まり、交渉や売買契約の手続きまで対応します。仲介型の場合、安心感がある一方で、仲介手数料が発生します。

一方、直接買取型は、リースバック業者が売主から直接物件を買い取り、そのまま賃貸契約を締結します。仲介を挟まないためスピーディーですが、売却条件の選択肢が限られる場合もあります。

両者の一番の違いは、仲介手数料の有無です。仲介型の場合は、面倒な交渉事を任せることができますが、それに伴う手数料が発生します。直接買取型の場合は、仲介手数料がかからないため、費用を抑えることにつながります。

複数の業者を比較し、よりメリットが多いリースバック業者を選ぶという意味では、仲介型が便利です。

契約形態 仲介型 直接買取型
仲介手数料 あり なし
査定・交渉 不動産会社が対応 自分で業者と交渉
業者選定 複数業者の比較が可能 原則1社との直接取引
スピード 手続きがやや複雑 契約までスピーディー

このように、リースバックの仕組みには仲介の有無が大きく関わっており、それぞれの特徴を理解して選択することが重要です。

「仲介」と「直接買取」どちらが自分に向いている?

仲介型と直接買取型の両者にメリット・デメリットがあるため、どちらの方法が自分に適しているのか悩む方も多いでしょう。

リースバック 仲介 悩む高齢者

例えば、複数の業者からの条件をじっくり比較したい方や、交渉に不安がある方は、仲介型のリースバックが安心です。不動産会社が仲介してくれるため、価格交渉や契約内容の調整がスムーズに進みます。

一方で、「とにかく早く現金化したい」「煩雑なやりとりは避けたい」という方には、直接買取型のリースバックが向いているでしょう

直接買取型は仲介手数料がかからない反面、売却価格がやや低くなるケースもあります。逆に、仲介型は手数料が必要ですが、納得のいく条件で売却できる可能性があります。まずは、ご自身の目的や優先順位を明確にしましょう。

仲介型リースバックの流れと費用の目安を解説

仲介型のリースバックは、直接買取型と比べて手続きが複雑になりがちです。そのため、リースバックを仲介型で進める場合の全体的な流れや、査定のポイント、費用の相場などを把握しておけばスムーズに進めることができます。

また、リースバックの契約には「売買契約」と「賃貸契約」の2種類があり、それぞれに対して費用が発生する点も、事前に押さえておくべきポイントです。

ここからは、仲介型リースバックの具体的な進め方について、詳しく見ていきましょう。

仲介型リースバックの一般的な進め方

仲介型リースバックでは、以下の流れで手続きを行うのが一般的です。

1 相談開始 不動産会社にリースバックの相談を行い、条件や希望を伝えます。
2 簡易査定の依頼 不動産会社が複数のリースバック業者に簡易査定を依頼します。
3 買主候補の選定 査定結果をもとに、買主候補となる業者を絞り込みます。
4 現地調査・本査定 業者による現地調査が行われ、売却価格や家賃が正式に提示されます。
5 支払い能力・信用調査 借主となる売主(元所有者)の家賃支払い能力を確認。必要に応じて、賃貸保証会社の審査を受けます。
6 条件交渉 家賃・契約期間・特約事項などの詳細条件を調整します。不動産会社が間に入るため、柔軟な交渉が可能です。
7 契約締結 不動産売買契約と賃貸借契約を締結します。
8 決済・引き渡し、賃貸スタート 売買代金の決済と所有権の移転が行われ、同時に賃貸契約が開始されます。

仲介型のリースバックでは、交渉や審査に時間を要するため、売却までに1カ月以上かかるケースが一般的です。一方、直接買取型は比較的スピーディーに進むのが特徴で、売却代金の入金まで長くても1カ月程度です。

仲介手数料・登記費用など、かかる費用を事前に把握!

リースバックを利用する場合は、発生する費用を事前にしっかり把握しておくことが重要です。

リースバック 仲介 費用

特に、仲介型リースバックでは、不動産会社が契約の調整や交渉を行うため、その報酬として仲介手数料が必要となります。仲介手数料の上限は「売買価格の3%+6万円(+消費税)」と法律で定められており、売却額によっては70万円を超えるケースもあるため、事前に確認しておきましょう。

また、売却時には印紙税や登録免許税、司法書士への報酬などもかかります。売却で譲渡益が発生した場合は譲渡所得税の対象になりますが、マイホームの売却なら「3,000万円特別控除」が適用され、多くのケースで譲渡所得税はかかりません。

さらに、賃貸契約においては、家賃保証料や火災保険料などの費用も発生します。これらは見落とされがちですが、不動産会社に相談しながら、契約前に内訳を明確にしておくことが大切です。

以下の記事では、リースバックにかかる費用について詳しく説明していますので、あわせてご覧ください。
リースバックにどんな手数料がかかるのか?

リースバックのメリットとは?

リースバックには、次のようなメリットがあります。

リースバック 仲介 メリット

  • まとまった資金を短期間で確保できる
  • 周囲に知られずに住み続けられる
  • 売却で得た資金で住宅ローンの返済ができる
  • 家の維持管理の支払負担を軽減できる
  • 将来的に家を買い戻せる可能性がある

リースバックの最大のメリットは、まとまった資金を得ながら生活拠点を維持できる点です。例えば、住宅ローンの返済に困っている方が、リースバックを利用してローンを完済し、そのまま家に住み続けるというケースはよくあります。特に、仲介型を活用すれば、複数業者の中から条件に合ったリースバック先を選びやすく、納得のいく契約がしやすくなります。

また、相続整理や離婚時の資産分配といった複雑な状況にも対応できるのがリースバックの魅力です。仲介型であれば、このような事情に配慮した提案を受けることもできます。

老後資金の確保や、生活費の見直しを図りたいシニア世代にとっても、リースバックは有効な選択肢のひとつです。

引っ越しの負担を減らしながら、現金化できるという点が、リースバック利用者に指示されている理由と言えるでしょう。

リースバックのデメリットと注意点

リースバックは便利な仕組みですが、事前に知っておくべきデメリットや注意点があります。

リースバック 仲介 デメリット

  • 家の所有権を手放すことになる
  • 買取価格(売却価格)は市場価格よりも低くなることが多い
  • 通常の賃貸契約より家賃が高くなる傾向がある
  • 毎月の家賃支払いが発生する
  • 契約期間に制限がある場合は家に住み続けられない

代表的なデメリットとしては、家賃が割高になることです。リースバックでは、買取価格(売却価格)に対する利回りを重視するため、周辺相場よりも高めの家賃設定になることが珍しくありません。

加えて、「定期借家契約」で締結した場合、契約期間満了と同時に退去を求められるケースもあります。長期的な居住を希望する場合には、「普通借家契約」を選べるリースバック業者にすると安心です

賃貸借契約について詳しく知りたい方は、以下の記事もご参考ください。
リースバックにおける賃貸借契約の種類について

また、築年数が古い物件や立地条件によっては、そもそもリースバックの対象外となることもあります。

このようなデメリットを回避したい場合、複数の業者から条件の良い提案を受け、家賃や契約期間について交渉してもらえる仲介型のリースバックがおすすめです。

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リースバック 仲介 あきやの未来

今回の記事では、仲介型・直接買取型のリースバックの違いや、仲介型リースバックの手続きの流れ、リースバックのメリット・デメリットについて解説しました。どちらの方法が適しているかは、目的や優先順位などによって一人ひとり異なります。ぜひ慎重にご検討ください。

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