空き家売却後の確定申告は必要?節税対策に役立つ特例を解説します

2024年5月31日

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空き家売却後に確定申告は必要?不動産会社が解説します

空き家の売却後、確定申告は必要なのでしょうか。

結論からいうと、空き家を売却し利益が出た場合には、確定申告が必要です。理由は、その利益に対して譲渡所得税が課されるためです。

一方、空き家を売却しても利益が出なかった場合や損失を出した場合には、基本的に確定申告は不要です。ただし、損失を確定申告すれば、給与所得などとの損益通算ができるため、節税につながるケースもあります。

今回の記事では、空き家の売却に伴う確定申告の必要性とその手続き、また利用できる税制特例についてご紹介します。確定申告を含めて十分理解し空き家の売却を行うことで、計画的に進められるだけでなく、税金対策にもなります。これから空き家を売却予定の方や現在検討中の方は、ぜひご参考ください。

確定申告を怠るとどうなる?

空き家の売却で確定申告の義務があるのに、それを期限内に行わなかった場合、さまざまなリスクが発生します。

まず、「無申告加算税」が課せられる可能性があります。これは、期限内に確定申告を行わなかった場合に、本来納めるべき税額に加えて罰則として課される税金のことです。無申告加算税の加算税率は本来の納付税額や条件によって異なり、最大20%と経済的負担が大きくなりますので、注意が必要です。

また、「延滞税」も課される可能性があります。これは、確定申告の期限までに税金を納付しなかった場合に課せられるものです。延滞税の税率は、本来の納付税額の未納期間に応じて異なります。

もしも期限を過ぎてしまったら、速やかに確定申告を行いましょう。税務調査などの指摘が入る前に自主的に申告することで、罰則などが軽減される場合があります。ご不安でしたら、税理士などの専門家に相談し、適切なアドバイスを受けながら対応されると安心です。

いずれにしても、確定申告は「義務」ですので、確定申告の重要性をしっかりと理解し、期限内に対応しましょう。

空き家売却時の譲渡所得税とは?

空き家の売却時には、譲渡取得税が発生します。

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譲渡所得税とは、不動産や株式などの資産を譲渡(売却)した際に得られる利益に対して課される税金のことです。逆に、売却によって利益が出なかった場合、譲渡所得税は発生しません。

また、売却によって利益が出ていたとしても、取得時と譲渡時にかかった経費や、特例による特別控除を差し引いた結果、課税譲渡所得(利益)が0円になる場合も、譲渡所得税は発生しません。

次に、譲渡所得税の計算方法を具体的に見ていきましょう。

譲渡所得税の計算方法

ここでは計算方法の概要をご説明します。税率など計算方法を詳しく知りたい方は、国税庁ウェブサイトでご確認ください。

まずは、譲渡所得金額を算出します。譲渡所得とは、売却価格から譲渡費用や取得費を差し引いた金額のことをいいます。

課税譲渡所得金額 = 売却価格 ー (譲渡費用 + 取得費)ー 特別控除額

  • 売却価格
    売却価格は「譲渡価格」などとも呼ばれ、不動産を売却して得られる金額を指します。
  • 譲渡費用
    譲渡費用とは、不動産の売却時に発生する費用のことです。
  • 取得費
    取得費とは、自分が不動産を購入した際に発生した費用や経費です。また、取得費を計算する際は、建物の減価償却費を差し引く必要があります。
  • 特別控除額
    特別控除額とは、不動産を売却する際、要件を満たしている場合に控除できるものです。控除が適用されると節税につながりますので、利用できるのであれば、ぜひ積極的に利用しましょう。

次に、譲渡所得税額を算出します。税額の算出では、1で計算した譲渡所得金額に決められた税率を適用します。

譲渡所得税額 = 課税譲渡所得金額 × 税率(所得税および住民税)

不動産の場合、譲渡所得に対して所有期間が5年以下の場合は「短期譲渡所得税」、5年を超える場合は「長期譲渡所得税」が適用されます。

税金の計算は難しいケースが多いため、自分で対処できない場合は税理士や税務署、不動産会社などの専門家に相談してみましょう。

空き家売却後の確定申告で税金控除が受けられることも!

空き家を売却した後の確定申告で、税金控除を受けられる特例があることは前述のとおりです。
空き家売却の際の確定申告で利用できる特例について、個別にご紹介します。

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  • 3000万円特別控除

譲渡所得税が発生した場合に、一定の要件を満たしていれば最大3,000万円を控除できる特例です。この特例が利用できれば大幅な節税につながりますので、非常に魅力的な特例です。

  • 所有期間10年超の軽減税率特例

空き家を10年以上保有した場合に、一定の要件を満たせば譲渡所得税の税率を低くすることができます。通常の譲渡所得税率よりも低い税率が適用されるため、長期間保有していた空き家の売却時には税負担が軽減されます。

  • 相続した空き家に対する特例

被相続人が居住用として使用していた空き家を売却する場合に、一定の要件を満たすと、売却益から最大で3,000万円の控除ができます。この特例は、空き家を売却する相続人に対して、税負担を軽減し、不動産の有効活用を促すための措置です。

なお、空き家の売却において利用できる特例には、確定申告の際に他の制度と一緒に利用できる場合とできない場合がありますので注意しましょう。これらの特例を最大限に活用するためには、事前に税理士や不動産会社などの専門家に相談すると安心です。

空き家売却時の確定申告の流れと必要書類

空き家売却時の確定申告の流れについてご説明します。

確定申告は、空き家を売却した年の翌年2月16日から3月15日までに行う必要があります。譲渡所得がある場合や、税制特例を利用したい場合は、必ず確定申告を行いましょう。

確定申告の流れは次のとおりです。

必要書類を準備する 確定申告の際には、売却時の契約書や費用の領収書などの書類が必要です。いざ確定申告を行う際に「あの書類がない!」といった事態にならないよう、余裕を持って対応しましょう。

税務署に確定申告書類を提出する

書類の提出方法は「税務署に直接提出」「郵送による提出」「オンライン(e-Tax)」が可能です。オンライン(e-Tax)の場合は、利用開始手続きを事前に行う必要がありますので、早めに済ませておきましょう。
納付する 確定申告書類を提出したら終わりではなく、納付も忘れずに行いましょう。納付も確定申告の期間内に行う必要があります。納付の方法は、銀行振替やクレジットカード、コンビニ納付などがあります。

繰り返しになりますが、確定申告を怠ると罰則などが発生しますので、余裕をもって申告しましょう。

相続した空き家の扱いにお困りでしたら、あきやの未来にご相談ください

空き家の扱いでお困りごとがありましたら、あきやの未来(常総店・筑西店・坂東店・桜川店・つくば店)にお任せください。

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今回の記事では、空き家の売却に伴う確定申告の必要性とその手続き、また利用できる税制特例についてご紹介しました。ここまでの情報を通じて、空き家売却の際に利益が出ても出なくても、確定申告を上手に活用することの重要性をご理解いただけたかと思います。

あきやの未来は、不動産の売却(仲介・買取)を行う地域密着型の不動産会社です。空き家の売却時に確定申告などを含めてお困りごとがありましたら、ご相談いただければと思います。

また、空き家に関しては、売却だけでなく空き家の管理まで幅広く対応しております。空き家が遠方にあり、売却までの間の管理が難しい場合は、お気軽にご相談ください。