親の土地の名義変更を兄弟で行う方法とは?相続手続きの流れや注意点について解説します

2024年8月7日

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親の土地の名義変更を兄弟で行う場合によくある揉め事とは

親の土地の名義変更は兄弟で揉めやすい手続きであるため、注意が必要です。

亡くなった親から引き継いだ土地の名義変更をめぐって揉める原因には、親が遺言書を用意していない、兄弟が相続税の納税資金を用意できていないなど、さまざまなケースがあります。また、親の財産を兄弟で公平に分ける際に意見が対立したり、親の介護や事業の手伝いをしていた兄弟から、親の財産を多めに分配するよう求められたりと、感情が絡む揉め事によって名義変更が進められないこともよくあります。

このような揉め事が解決できないと、長年培ってきた兄弟の関係が悪化したり、親の土地相続手続きが長期化する可能性もあります。兄弟間で名義変更の手続きを円滑に進めるためにも、親の土地相続における正しい手順を理解しましょう。

この記事では、相続時に親の土地の名義変更を兄弟間で行う際の手続きや注意点について、不動産売買や空き家の管理を行っているあきやの未来が解説します。親から相続した土地の名義変更を兄弟間でトラブルなく行いたい方は、ぜひご覧ください。

土地相続の手続きの流れについて

土地相続の手続きには、4つのステップがあります。

  1. 遺言書の確認・法定相続人の確定
  2. 土地の価値の確認
  3. 遺産分割協議
  4. 相続登記(名義変更)

これらの手続きを兄弟で協力して対応することで、名義変更までスムーズに進められるだけでなく、将来的な兄弟間の問題も避けることができます。親の土地の名義変更など相続手続きに関して詳しく知りたい場合は、司法書士などの専門家に相談してみましょう。

ここからは、名義変更を含む土地相続の一連の手続きについて、詳しくご説明します。

1. 遺言書の確認・法定相続人の確定

相続手続きを開始する際には、まず亡くなった親が遺言書を残しているかどうかを確認します。

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親の遺言書が存在する場合、その内容に従って名義変更などの相続手続きを進めます。

一方、親の遺言書がない場合は、法律に則って法定相続人を確定させることが必要です。法定相続人とは、法律に基づいて相続の権利を持つ人々のことを指します。家族構成によりますが、亡くなった方の配偶者や子ども、両親、祖父母、兄弟姉妹などが該当します。

法定相続人の確定には、亡くなった親の出生から死亡までの戸籍謄本の取得が必要です。法定相続人の確認作業を怠ると、この後に対応する名義変更などの手続きにも影響しますので、慎重に行いましょう。

2. 土地の価値の確認

相続する親の土地の価値を正確に把握することは、兄弟間で揉め事なく名義変更までの相続手続きを進めるためにとても重要です。

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土地の価値を調べるには、固定資産評価証明書が必要です。固定資産評価証明書は、所有する不動産の評価額を証明する書類であり、役所などで取得することができます。これにより、公的な評価額がわかります。なお、固定資産評価証明書は、このあと対応する相続登記(名義変更)でも必要になります。

また、法務局で登記事項証明書を取得することで、土地の広さや使い方、名義人などの詳しい情報を確認することができます。

公的な評価額の確認と並行して、不動産業者にも査定を依頼することで、最新の市場状況を踏まえた価値も確認できます。その場合は複数の不動産業者に依頼するとより正確です。

このようにして、公的評価と市場価値の両面から土地の価値を知ることができます。

3. 遺産分割協議

兄弟など相続人全員で、親の土地を含めた相続財産の分け方について話し合います。この過程を「遺産分割協議」と言います。

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親が遺言書を残した場合、その内容に基づいて名義変更などの相続手続きが行われます。

一方、親が遺言書を残していない場合や、遺言書の内容に不服がある場合は、遺産分割協議を行ったうえで名義変更などを行う必要があります。その際、遺産分割協議では相続人全員の同意が必要であり、一部の相続人だけで協議を進めることはできないことに注意しましょう。

最終的には、遺産分割協議の結果をまとめた「遺産分割協議書」を作成し、相続人全員が名義変更などに同意した内容などを記載します。相続人全員の署名と実印を押印することで、法的に有効なものとなります。遺産分割協議書の作成は、将来的に兄弟間での名義変更に関するトラブルを防止する助けになるのです。

4. 相続登記(名義変更)

相続登記とは、亡くなった親名義の不動産を、兄弟など相続人に名義変更する手続きのことです。親から土地などの不動産を相続したら、必ず名義変更を行う必要があります。また、名義変更は法的に土地の所有権を主張するためにも必要な手続きです。

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相続登記には期限があり、相続したことを知った日から3年以内に名義変更手続きを完了しないと、ペナルティが課せられることがあります。

また、2024年4月1日からは相続登記が義務化されました。そのため、亡くなった親から相続した土地の名義変更が終わっていない場合や、以前からずっと名義変更されていない土地を相続した場合は、早めに名義変更を行いましょう。

ここからは、相続登記の手続きの流れについてご説明します。

①名義変更に必要な書類の手配

必要書類には、被相続人である親の戸籍謄本や住民票の除票、兄弟など相続人全員の戸籍謄本と印鑑証明書、固定資産評価証明書、遺産分割協議書などがあります。

②登記申請書の作成

法務局の窓口や法務局ホームページから登記申請書を取得し、必要事項を記入します。

③法務局へ提出

作成した登記申請書と必要書類を法務局に提出します。提出方法は「法務局へ持参」「郵送」「オンライン」のいずれかを選択できます。

また、登録申請時には、固定資産税評価額の0.4%を「登録免許税」として支払います。例えば、土地の評価額が5000万円の場合の登録免許税は20万円になります。

名義変更の手続きは自分でも行うことができますが、場合によっては手間や時間がかかり複雑になります。そのため、必要に応じて司法書士などの専門家に依頼すると安心です。専門家の助けを借りることで、親の土地の名義変更を兄弟間でトラブルなく進められるでしょう。

兄弟で親の土地を遺産分割する方法

兄弟間で親の土地を遺産分割する方法はいくつかあります。

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それぞれの方法には、メリットとデメリットがあります。家族や兄弟の状況、相続人の意向を考慮しながら最も適した方法を選び、遺産分割と名義変更を行いましょう。

ここでは、「換価分割」「代償分割」「共有分割」の3つの方法について説明します。

  • 換価分割

換価分割は、土地を売却し、その売却代金を兄弟や他の相続人で分配する方法です。

換価分割のメリットは、公平に現金を分配できることです。相続人が複数の場合は、便宜的に誰かに単独で名義変更を行い土地を売却することで、スムーズに売却手続きを行うことができます。

一方、デメリットとして、売却にあたり時間や費用がかかることや、売却価格が変動するリスクが挙げられます。

  • 代償分割

代償分割は、兄弟などの相続人に単独で名義変更して土地を相続し、他の相続人に対してその土地の価値に相当する現金を支払う方法です。

手続きが比較的簡単なことがメリットですが、他の相続人に支払うだけの資金力が必要であるというデメリットがあります。

  • 共有分割

共有分割は、親の土地を兄弟など複数の相続人で共有する方法です。

メリットは土地をそのまま保持できるという点です。しかし、将来的に土地を売却する場合や名義変更をする場合には共有名義人全員の同意が必要ですので、土地の管理や処分が難しくなるというデメリットがあります。

上記のほか、もし兄弟など相続人のうち誰かが親の土地の相続を希望しない場合には、「相続放棄」という選択肢もあります。しかし、相続放棄の期限は3カ月と短いために早めの決断が求められることや、相続放棄を選択すると土地だけでなくすべての相続財産の権利を放棄することになりますので、相続放棄をするかどうかは慎重に判断しましょう。

兄弟争いを避けるためのポイント

兄弟争いを避けて親の土地を名義変更するためのポイントをご紹介しましょう。

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  • 共有名義での名義変更を避ける

共有名義で土地を所有することには、大きなリスクが伴います。前述のとおり、将来的に土地の売却などを行う際には、兄弟など共有名義人全員の同意が必要となります。そのため、共有名義とするよりも、特定の相続人の単独所有として名義変更し、売却した後に分配するほうが、兄弟での名義変更のトラブルを避けることができます。

  • 司法書士や弁護士などの専門家に相談する

名義変更を含む相続手続きに関して疑問や不安がある場合は、なるべく早い段階で司法書士や弁護士などの専門家に相談しましょう。専門家のアドバイスを受けることで、名義変更などで揉めたとしても法的問題に発展するのを防ぐことができます。

  • 兄弟間で定期的にコミュニケーションをとる

名義変更を含む相続手続きに関して、お互いの考えや希望を共有しておくことで、兄弟間での誤解や対立を防ぐことができます。

兄弟で感情的にならず冷静に話し合うことを心がけ、必要に応じて中立的な第三者を交えたうえで、名義変更などの話し合いを行いましょう。

親の土地でお困りごとがありましたら、あきやの未来にご相談ください

親の土地でお困りでしたら、あきやの未来(常総店・筑西店・坂東店・桜川店・つくば店)にご相談ください。

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今回の記事では、相続時に親の土地の名義変更を兄弟間で行う際の手続きや注意点について解説しました。兄弟間の話し合いや取り決めにおいては感情的になりがちですが、上記の内容を知っておくことで、不必要な兄弟間の揉め事を避け、名義変更などの手続きをスムーズに進めることができます。

名義変更を含め、親の土地相続手続きを兄弟間でトラブルなく進めたいなら、全体の流れやポイントをしっかりと押さえておきましょう。

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