親の家を相続したくない!相続放棄やそれ以外の対処法をご紹介します

2024年5月22日

親 の 家 相続 し たく ない 遺産相続

親の家を相続したくない!相続のデメリットとは

親の家を相続したくない場合、相続のデメリットには何があるのでしょうか。

親が亡くなった後は、悲しむ間も無く遺産の話が持ち上がります。遺産には現預金などさまざまなものが含まれますが、家もそのひとつです。しかし、実は親の家を相続したくないという人は少なくありません。

相続したくないと主張する理由には税金などの問題もありますが、老朽化が進んだ住宅に価値が見出せないといったことも理由のひとつです。高齢者の家はどうしても手入れが行き届いていないことも多く、売却できそうにないというケースもしばしばです。その他、相続後の親の家の管理問題なども理由として挙げられます。

今回の記事では、親の家を相続したくない場合の相続放棄と相続放棄以外の処分方法について解説します。親の家の相続でお困りの方は、ぜひご参考ください。

まずは、親の家の相続に伴うデメリットについて、具体的にご紹介しましょう。

状態が悪く売却できそうにない

親の家を相続したくない理由として、親の家の状態が悪く、家そのものに資産価値を見出せないことが挙げられます。

親が長年住んできた家は老朽化が進んでいることが多く、状態によってはすぐに売却することが難しいケースもあります。状態が悪い家の場合は更地にして売却することも考えられますが、そもそもの立地が悪い場合さらに売却も困難になるでしょう。

あわせて、家屋の取り壊しにも相当の費用がかかることから、結果として相続したくないという結論になることも多いようです。

維持費(税金、光熱費、修繕費)がかかる

親の家を相続すると、税金や光熱費、修繕費などの維持費がかかります。

このうち一番大きな費用が税金です。親の家の所有者となった以上、固定資産税が課税されます。

親の家を受け継いだ場合、このような維持費が発生するという点が相続したくない理由になっていることが多いです。

維持費の支払いをしたくないという理由で家の売却を急ぐ人もいますが、前述のように家の状態や立地によってはすぐに売却できる状態ではないことも多く、相続人の頭を悩ませることになります。

空き家の管理が大変

相続した家に誰も住んでおらず空き家状態になった場合、維持費がかかるだけでなく、空き家の管理もしなければなりません。

親が亡くなり、住む人のいなくなった家は痛むスピードが早いため、定期的に換気するなどのメンテナンスが必要となります。また、庭を放置することで虫が大量発生し、隣人トラブルに発展するケースもあります。

さらに、親の家を放置して老朽化・廃墟化が進んだ場合、不法侵入や不法投棄といった犯罪のリスクも増大します。近隣の治安悪化や倒壊の危険性などから、空き家は昨今社会問題のひとつになっています。

このように、金銭面にとどまらない維持・管理の手間を理由に、親の家を相続したくないという人が増えています。

親の家を相続したくない時の選択肢「相続放棄」を解説

親の家を相続したくない時の選択肢に「相続放棄」というものがあります。文字通り、遺産を受け継ぐ権利を放棄するための手続きです。

親 の 家 相続 し たく ない 相続放棄

ただし、相続放棄には期限があり、親が亡くなったことを知った時から3ヶ月以内に手続きが必要です。家庭裁判所に申し立てを行うことになりますが、この手続きにはさまざまな書類を準備する必要があります。場合によっては、司法書士や弁護士に依頼しなければならないこともありますので、期限が短いなかで効率よく手続きを行わなければなりません。

また、「親の家を相続したくないから相続放棄の手続きをとりたい!」という人でも、最低限おさえておきたいのが「相続放棄のデメリット」です。

トラブルを避けるためにも、以下の点はしっかり覚えておきましょう。

相続放棄のデメリット

相続放棄で最も気をつけたいのが、放棄する権利の範囲です。

相続放棄を選択すると、財産の全ての相続を放棄することになり、親の家を相続したくないという理由でも現預金などを含む全ての遺産に対する権利が失われます。

一般的に、相続放棄は明らかにマイナスの財産が大きい場合にのみ検討される方法で、プラスの財産がある場合は相続する方が多いでしょう。マイナスの財産よりプラスの財産が多い場合で相続放棄を検討されるなら、慎重に判断する必要があります。相続財産がいくらなのかわからない場合は、税理士などの専門家に調査依頼すれば対応してもらえます。

もし、相続放棄を選択した場合、相続権利は他の相続人に移行します。「親の家を相続したくないし、その他の遺産もいらない」と権利を放棄した場合は、他の相続人がその家を相続することになりますが、結果として迷惑がられる可能性があります。

基本的に、相続放棄は自分だけで決めることができます。しかし、相続放棄のことを他の相続人にきちんと伝えておかないと、「知らないうちに親の家を自分が相続したことになっていた!自分も親の家を相続したくないのに、どうしたらいいの?」と困惑してしまうでしょう。最悪の場合、相続人間のトラブルに発展することもありますので、他の相続人への配慮もしっかり考えて行動することが大切です。

親の家だけを相続したくない場合には?【対処法】

親の家だけを相続したくない場合の対処法はあるのでしょうか。

繰り返しになりますが、親の家だけを相続しないということはできませんので、プラスとマイナスの財産を総合的に考えて、慎重に判断しなければなりません。

「それでもやっぱり家は相続したくない」という方もいらっしゃることでしょう。

親 の 家 相続 し たく ない 対処法

その場合、相続放棄以外に次のような対処法があります。

  • 生前に売却してもらう
  • 遺産分割協議で相談する
  • 寄付や贈与する
  • 不動産会社に相談する

ここからは、相続放棄以外の対処法について詳しく見ていきましょう。

生前に売却してもらう

親の家を相続したくないという気持ちが強い場合は、思い切って親が生きているうちに売却を進めるというのもひとつの方法です。

あらかじめ売却し現金化しておくことで、「家だけは相続したくない」という希望を叶えることができますし、親族間での分割もスムーズに行えます。

ただし、親の家を売却した後の親御さんのサポートは必要です。高齢者だけの賃貸物件への入居は審査が難しい場合もありますので、同居も視野に入れて段取りを進めるケースが多いです。

また、親御さんには住み慣れた家を手放すことへの精神的な負担がかかりますので、配慮や気配りを忘れないようにしましょう。

遺産分割協議で相談する

親の家を相続したくない場合、遺産分割協議によって他の相続人に引き受けてもらうというのもひとつの方法です。

親が残した遺言書で細かい指定がある場合でも、すべての相続人が遺産分割協議により他の分割方法に同意すれば、合意に基づいて遺産分割を行うことができます。

全員が相続したくないという場合には、「換価分割」といって家を売却し得られた現金を分配する方法もあります。簡単にいうと、親の家を売却して得たお金をみんなで分ける方法です。ただし、親の家がすぐに売却できるとは限らず、予想外に時間を要することもありますので、そのことも考慮しておきましょう。

寄付や贈与する

親の家を相続したくないにも関わらず、どうしても相続せざるを得なかったという場合には、寄付するという選択肢もあります。

例えば、公益性の高い土地である場合は、自治体に寄付できる場合があります。同様に、法人に事業で使用してもらうというのもひとつの選択肢です。とはいえ、いずれも簡単な方法ではなく、使用目的が見当たらない場合には難しいでしょう。

また、個人に贈与することも可能です。例えば、自分は相続したくない家や土地でも、近隣の方が貰ってくれることもあります。親と関わりの深かった方が手を挙げてくれる例もあるようです。ただし、無償で譲る場合でも税金をはじめとした経費がかかる点は、買い手となる方に事前に説明しておくことが必要です。

不動産会社に相談する

親の家をどのように対処したら良いか迷われたら、不動産会社に相談することもおすすめです。

親の家を相続したくない場合、相続に関する知識だけでなく、不動産の専門知識なども必要になるでしょう。できれば親がお元気なうちに、不動産会社に相談されると良いです。不動産会社は豊富な知識や経験をもとにアドバイスしてくれます。不動産会社のアドバイスを参考に、家族間で親の家の取り扱いについてしっかり話し合い、後悔のない選択をすることが大切です。

また、すぐに親の家を売却したくても、仲介による売却ではすぐに買い手が見つからないケースはよくあることです。しかし、不動産会社による買い取りであれば、比較的すぐに売却が可能ですので、選択肢のひとつとして検討してみましょう。

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親 の 家 相続 し たく ない あきやの未来

今回の記事では、親の家を相続したくない場合の相続放棄と相続放棄以外の処分方法についてご紹介しました。

あきやの未来では、仲介による売却だけでなく買取も対応しています。また、空き家の管理にも対応しておりますので、幅広くご相談をお受けすることが可能です。

あきやの未来における売却は、次のようなメリットがあります。

  • 他社では対応が難しい物件(築古物件、事故物件、建物未登記物件など)の売却が可能
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  • 売却物件の片付けが不要なまま売却方法が選べる
  • 売却の責任は不動産会社にあるため、売主様の精神的負担が軽くなる

親の家を相続したくないとお考えの方にとって、効率よく売却手続きを行うことができます。
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