リースバックの落とし穴とは?よくあるトラブル事例4選を徹底解説
リースバックは、不動産会社などのリースバック業者に自宅を売却して資金を確保しながら、その後も賃貸契約を結んで住み続けられる仕組みです。
新たな住まいを探す必要がないため、「便利な制度」と思われがちですが、実際には注意すべき落とし穴がいくつも存在します。契約内容や家賃設定を誤ると、後悔やトラブルにつながることもあるため、事前に情報をしっかり把握しておくことが大切です。
以下の表は、リースバックでよくある落とし穴を整理したものです。
落とし穴 | 想定されるリスク | 主な原因 |
1. 売却価格が低い | 資金不足・後悔 | 相場の確認不足 |
2. 家賃が高すぎる | 生活が苦しい | 契約条件の見落とし |
3. 契約更新できない | 強制退去 | 定期借家契約など |
4. 悪徳業者との契約 | 金銭トラブル | 業者選びの失敗 |
ここからは、実際にどのような事例があるのかを詳しくご紹介します。リースバックの利用をご検討中の方は、参考になさってください。
【落とし穴1】売却価格が低く後悔した事例
リースバックの落とし穴の一つが「売却価格が想定よりも低かった」という事例です。
リースバックでは、業者に自宅を売却し、家賃を支払って住み続けることができます。しかし、売却価格が相場より低い場合、予定していた資金計画が崩れるおそれがあります。特に、すぐにまとまった資金が必要な方は、査定価格が妥当か十分に調べずに契約してしまうケースが目立ちます。
実際に「老後の生活資金に充てよう」と思って売却したものの、想定以上に価格が低く後悔したという声もあります。売却価格が安ければ手元に残る資金が少なくなり、その後の家賃支払いが重荷になりかねません。
リースバックを検討する際には、複数の業者に査定を依頼し、提示された価格が妥当かを慎重に確認することが重要です。
【落とし穴2】家賃が高すぎて生活が苦しくなった事例
2つ目の落とし穴は、「家賃が高額になるケース」です。
リースバックの場合、売却価格に応じて家賃が決まることが多く、売却価格が高いほど家賃も上がる傾向があります。その結果、「資金は確保できたが家賃が負担となり生活が苦しくなった」という事例も少なくありません。
実際に「毎月の年金で十分に払えると思ったが、想定以上に家賃が高く、生活費を切り詰める必要が出てきた」という失敗談もあります。
契約前には、売却価格だけではなく、その後の家賃を長期的に支払い続けられるかという視点を持つことが重要です。将来的な収入減少の可能性も考慮し、家賃負担が生活を圧迫しないかを事前に十分シミュレーションしておくことをおすすめします。
リースバックの家賃設定については、以下の記事で詳しく解説しています。
リースバックの家賃の算出方法と売却価格との関係
【落とし穴3】契約更新できず退去が必要になった事例
リースバックの契約期間や更新条件に落とし穴がある場合もあります。契約書を十分に確認せず署名してしまうと、思わぬトラブルに巻き込まれる恐れがあります。「契約更新できず退去が必要になる」という事例もあります。自宅を売却した後も住み続けられると思っていたのに、契約内容によっては数年で退去しなければならないケースもあるのです。
典型的なのが「定期借家契約」を選んでしまった場合です。定期借家契約の場合、契約期間満了後は原則として更新がなく、貸主の判断で再契約が行われないこともあります。そのため、当初は「老後まで安心して住める」と考えていたのに、思いがけず退去を求められる事態が生じることもあります。
契約書を十分に読まずにサインしてしまうと、思わぬ落とし穴にはまってしまう可能性があります。リースバックの契約を行う際は、契約期間や更新条件を必ず確認することが大切です。
【落とし穴4】悪徳業者との契約で起きるリスク
リースバックの落とし穴の一つが「悪徳業者との契約」です。契約内容が不透明な場合や、高額な家賃や違約金を請求されるトラブルも報告されています。
特に、急いで資金を用意したい方は、冷静な判断ができず、悪質な業者に付け込まれる恐れがあります。例えば、相場より著しく低い売却価格を提示され、その後は不当な契約条件で縛られるといったケースです。
悪質な業者には、以下のような特徴があります。
- 強引に勧誘してくる
- 良い面しか伝えてこない
- 契約を急かしてくる(「今日契約しないと買取価格が下がる」などと脅す)
こうした落とし穴を避けるためには、大手や実績のあるリースバック業者に相談し、複数の業者に査定を依頼して比較することが重要です。
また、契約前に専門家へ内容をチェックしてもらうことで、リスクを回避できる可能性が高まります。
リースバックを安心して利用するには、信頼できるパートナーを選ぶことが最大の防御策となります。
契約前に注意!リースバックの落とし穴を避ける方法
リースバックはとても便利な仕組みですが、契約前に確認すべき点を誤ると、大きな落とし穴にはまってしまうことがあります。
売却価格や家賃、契約期間や更新条件、さらに修繕費用の取り決めなど、どれも事前にチェックすべき重要項目です。以下のように、落とし穴を避けるための確認ポイントを整理しておくと安心です。
確認項目 | 注意点 | 回避方法 |
家賃 | 相場より高額の可能性がある | 市場比較と収支シミュレーション |
契約期間 | 更新できないリスクがある | 契約内容を必ず確認する |
修繕費用 | 想定外の出費の可能性がある | 負担範囲を事前に確認する |
次に、それぞれの落とし穴を回避する具体的な方法を詳しく解説します。
家賃の適正額を確認して落とし穴を回避する方法
リースバックでは、自宅を売却後に毎月家賃を支払って住み続けます。しかし、この家賃が相場とかけ離れて高額になると、生活が圧迫されてしまう落とし穴があります。リースバック業者から提示された家賃が本当に妥当かどうか、同地域の家賃相場と比較することが大切です。
例えば、同じエリアで似た条件の賃貸物件が月8万円程度なのに、リースバックの家賃が12万円で提示されていれば、割高と判断できます。また、現在の収入だけでなく将来の収入減も想定して、無理なく支払える金額かシミュレーションしておきましょう。
リースバックを利用する場合、家賃が資金計画上の大きな落とし穴となりやすいため、「生活費を圧迫しない範囲で無理なく支払える額」であるかを必ず確認しましょう。
契約内容・期間のチェックポイントで落とし穴回避
リースバックの契約は業者ごとに異なり、契約条件をよく確認しないと落とし穴にはまるリスクがあります。
先述したように、契約期間と更新条件には特に注意しましょう。契約内容によっては、契約満了後に再契約できないケースもあり、思わぬ退去トラブルにつながりかねません。
また、修繕費や原状回復費用の負担範囲も契約内容に盛り込まれている場合があり、これを見落とすと想定外の出費が発生します。
売却価格に納得して安心してしまい、肝心な契約内容を確認せずに署名してしまう人もいますが、それこそが典型的な落とし穴です。
契約書の内容を一つひとつ確認し、不明な点があれば必ず業者に問い合わせましょう。また、必要に応じて専門家に相談し、契約条件を正しく理解したうえで契約することが、トラブルを防ぐ最善の方法です。
修繕や原状回復費用の負担確認で落とし穴を防ぐ
リースバックでは、自宅を売却してもそのまま住み続けるため、修繕や退去時の原状回復に関する費用負担が大きな落とし穴となることがあります。契約書に「修繕費は入居者負担」と記載されている場合、壁紙や設備の修繕費用を予想以上に請求されるケースもあります。
例えば、長年住んでいた結果の自然な劣化であっても、契約上は入居者の負担になることもあるのです。
こうしたトラブルを避けるためには、契約前に「どこまでが貸主、不動産会社の負担で、どこからが入居者負担か」を明確にしておく必要があります。
リースバックを利用する際は、売却価格や家賃だけでなく、将来的に発生する修繕費や原状回復費用も考慮した総合的な資金計画を立てましょう。これを怠ると、思わぬ出費という落とし穴にはまる可能性があります。
落とし穴だけじゃない!リースバックのメリットも紹介
リースバックは「落とし穴」ばかりが取り上げられがちですが、実際には生活を支える大きなメリットもあります。
代表的なメリットをご紹介します。
メリット | 具体例 |
資金確保 | 自宅を売却してまとまった現金を得られる |
住み続けられる | 引っ越し不要で安心して生活できる |
高齢者にも安心 | 老後資金を確保しつつ、住み慣れた家に暮らせる |
実際に「住宅ローン返済に追われていたが、リースバックで売却資金を確保しながら家賃を払い、住み慣れた家での生活を続けられた」という成功事例もあります。
確かに、契約には落とし穴もありますが、正しい知識と不動産会社のサポートがあれば、リースバックは安心して活用できる制度です。
リースバックと他の方法の比較で落とし穴を回避!
リースバックを検討するときは、通常の不動産売却やリバースモーゲージなど、他の選択肢と比較することが落とし穴回避の近道です。
- 通常の不動産売却
市場価格に左右されやすい一方で、現金化までが早いというメリットがあります。ただし、売却後はその家に住み続けることはできません。
- リバースモーゲージ
家を担保に融資を受けられる仕組みで、家賃を支払う必要がないのが大きなメリットです。ただし契約条件が厳しく、将来的に相続や返済面でトラブルにつながる可能性があります。
- リースバック
売却後も賃貸として住み続けられるため、「住み慣れた家にそのまま住みたいが資金も必要」という方に向いています。ただし、家賃の支払いが続く点や、売却価格が相場より低くなるケースがある点は注意が必要です。
このように、それぞれの仕組みにはメリットとデメリットがあるため、複数の方法を比較・検討することで、ご自身に合った最適な選択肢を見つけやすくなります。
ここからは、それぞれの仕組みについて詳しく見ていきましょう。
通常の不動産売却とリースバックの比較
通常売却では、自宅を売却した資金をすべて自由に使えますが、その家には住み続けられません。
一方、リースバックなら売却後も賃貸契約を結び、住み慣れた家で暮らし続けることが可能です。ただし、家賃の支払いが発生するため、資金計画を立てずに契約すると生活を圧迫する落とし穴があります。
方法 | メリット | 注意点 (落とし穴) |
通常売却 |
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リースバック |
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契約前にそれぞれのメリットや注意点を十分に確認し、自分のライフプランに合った方法を選ぶことが大切です。
リバースモーゲージとリースバックの比較
リバースモーゲージは自宅を担保に融資を受け、死亡時や売却時にまとめて返済する仕組みです。家を残したい人に向いていますが、金利や不動産価格の変動によって「借入可能額が減る」「途中で融資が打ち切られる」といった落とし穴があります。
【リバースモーゲージの主なリスクと落とし穴】
リスク | 起こり得る影響 (落とし穴) |
金利の上昇 |
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不動産価格の下落 |
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追加担保の要求 |
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さらに、リバースモーゲージの利用には、年齢制限や物件の立地・構造など厳しい条件があり、誰もが選べる方法ではない点に注意が必要です。
一方、リースバックは金利や物件価格の変動に左右されにくいのが特徴で、「住み続ける安心」を優先したい方には、リースバックの方が有利に働くケースも少なくありません。
リースバックをはじめとした不動産売却でお困りでしたら、あきやの未来にお任せください
リースバックを検討される際に最も大切なのは、契約前に落とし穴をきちんと理解し、安心できるサポートを受けることです。
あきやの未来(常総・筑西・坂東・桜川・つくば店)では、地域に根ざした丁寧な対応で、お客様にご納得いただけるよう、分かりやすくご説明いたします。
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